舗装のいろいろ

アスファルト舗装はいくつかの段階を経て行われ、安全性と耐久性、強度を保つためにたくさんの工夫と技術が用いられています。近年では、もともとの舗装の目的の1つである水はけの能力に特化したアスファルト材も多数登場しており、さらに高性能な舗装が可能になっています。

水はけに関して言えば、通常は舗装面に多少の勾配をつけて排水溝まで水を流す必要がありましたが、アスファルト材の中でも表層まで水を染み込ませ、水を通さない基層との間で排水を行う排水性や、比較的目の粗いアスファルト材を使用し、その間に水を含ませて水たまりなどができるのを防ぐ保水性、また路床の上にフィルター機能を持つ層を作り、そこまで水を透過させる透水性など、さまざまな特徴を持ったものが幅広く使用されています。

アスファルトの他にもコンクリートや、ブロック状の材質を組み合わせて舗装するインターロッキングブロックなどがよく使用され、いずれも強度や水はけなどに優れているものです。それぞれの特徴もさることながら、コストの問題は大きなネックともなるため、これらより比較的安価なアスファルトが現状で多用されているとも言えます。

コストの面を挙げると、実はアスファルト舗装のコストにも地域差があります。これは、その地域の気候や交通量、また主要な交通者のタイプによって異なるためで、例えば路面の凍結による破損が起きやすい寒冷地ではさらに舗装を強化する必要がありますし、地盤が緩いところはその分基礎を強化する必要があります。

そして、大型車の交通が多いところではその重量や摩擦耐えられるように舗装の層を厚くして対応しますし、逆に歩行者のみしかいないようなところでは、路盤と表層のみで仕上げることもあります。こうした手順や材料の差からコストの差が生じるのです。

その土地や交通の特徴によってさまざま工事の方法や使用する材質を使い分けて行われるアスファルト舗装は、私たちが歩行するにも車両で通行するにも長く安全に保ってくれる重要なものです。工事を行ってくれる技術者の方々や、進化した材質を随時開発している研究者の方々の恩恵を受けて、快適な通行が保証されています。

手順

アスファルト舗装の工事には、いくつかの段階が必要となります。特に、舗装作業に入る前の土台作りからしっかり行っておかないと、不安定で崩れやすくなってしまうため、1つ1つの作業を確実に行うことが大切なのです。

アスファルト自体は基盤を作った後の表面に使用されます。舗装部分も含め何層かが重なってできているのです。では、完成に至るまでの手順とはどのようなものでしょうか。

・路床工事
まずは基礎の基礎となる路床を整備します。土を敷きつめて盛土を行い、ブルドーザーなどで凸凹ができないように均一にならした後、ローラーで圧力をかけて固めていきます。このときに、極力平坦になるように、また空気を抜いて土の密度を上げ、固めていくことが重要となります。

この作業をしっかり行っておかなければ、最後の舗装がきれいに仕上がっても通行するのに支障をきたすほか、何らかの衝撃や風化、また雨の侵入などで簡単に崩れてしまう恐れが出ます。また、路床の強度にムラがあると、それだけで脆弱性が増してしまうので、注意が必要です。

・路盤工事
しっかり路床を作成した後、砂利状の砕石を使用して道路の路盤を作っていきます。この路盤だけでも2つの層を形成することがあり、下層にはクラッシャランと呼ばれる不揃いの砕石、上層にはクラッシャランをふるい分けして均一の粒に揃えた粒度調整砕石がそれぞれ使用されます。

路盤を2層にすることでさらなる強化を図ることができます。一般的に強度を増すことができるのは粒度調整砕石と言われますが、コストダウン目的でクラッシャランを併用するという目的もあります。

・プライムコート
仕上がった路盤の上から、アスファルト剤を塗布し、路盤をコーティングします。これにより、砂ぼこりを抑えたり雨水の浸入を防いだりする効果もあるほか、この上に敷くアスファルト混合材を安定させるという目的も果たします。

・基層、表層工事
ここでアスファルト混合材の層を形成します。アスファルトと砂などを混合したものを敷き詰め、まずはアスファルト舗装の基層を作り、ローラーなどで押し固めます。その後、プライムコートと同様の役目を果たすタックコートが行われ、コーティングと次に舗装する表層との安定性を強化します・

そして再びアスファルト混合材を敷き、表層を作り上げます。ここでは最後の仕上げにあなるため、締め固めの際に生じたムラや継ぎ目がそのまま道路の形となります。極力平坦にしておかないと通行に支障が出てしまうため、この最後の作業が道路の性能を決めるものともなります。

道路などの舗装

私たちが通行に使用する各種道路や、自動車の駐車場などに施されている舗装は、その場所の走行性を向上させたり耐久性を上げたりするために必須です。その中でも、日本の道路舗装のおよそ95%を占めているとされるのがアスファルト舗装です。

道路舗装として非常にメジャーなものであり、道路といえばあの黒い舗装をイメージする方も多いでしょう。ここまでアスファルト舗装が一般的に広まっているのには、この材質が持つ有用性の高さに起因します。

もともと舗装とは、歩行または車輌の走行時に舞う砂ぼこりを防止したり、雨の際に地面が滑りやすくなったりすることを避けたり、そういった点と材質の質感などから、安全・快適に通行できるように施されるものです。

道路だけでなく駐車場にも施されるのは、格納する車輌が発進もしくは停車するときの利便性を向上させたものとも言え、またしばらく同じところに停車していても砂ぼこりや泥をかぶることなく無駄な汚れをつけなくて済むという一面もあるでしょう。

このように舗装に求められる機能を多方面から実現させるものの1つがアスファルトであり、その有用性と使い勝手のよさから非常に幅広く舗装に使用されるようになりました。私たちにとっては見慣れているだけではなく、日常的な風景の一部として認識されるまでにい至っています。

アスファルト舗装を行う工事は、非常に短期間で済むことも大きな利点の1つとされます。常に交通が行われ、そこが封鎖されるとさまざまな方々のアクセスが制限されることから、舗装工事を行うにもできるだけ迅速に行い、早急に交通可能な状態に整備することが求められます。

アスファルトは、工事過程が比較的簡単に済み、速乾性の材質を使用すれば通行止め期間がそう長くなくても通行が可能な状態にできます。その短期間に安定性の高い道路や駐車場に仕上げるためには、いくつか段階を踏む過程とそれを確実に迅速に行える技術を駆使することが求められるのです。

私たちが日々安全に通行できるようにするアスファルト舗装工事とは、どのようなものなのでしょうか。